Konomew Journal

子どもが同じ絵ばかり描くのはなぜ?「また電車」を楽しむ見守り方と、成長が見える残し方

同じ電車の絵を何枚も並べて描く子どもと、隣でやさしく見守る母親の水彩イラスト
Exhibit — 子どもが同じ絵ばかり描くのはなぜ?「また電車」を楽しむ見守り方と、成長が見える残し方

「今日も電車」「また同じお姫さま」。気づけば、子どもの自由帳が同じモチーフでいっぱいになっていた、ということはありませんか。毎日のように同じ絵を描く姿を見ていると、「ほかのものも描いてみたら?」と声をかけたくなったり、「このままで大丈夫かな」と少し気になったりすることもあるかもしれません。

けれど、同じ絵を何度も描くのは、多くの子どもに見られるごく身近な姿です。大人が好きな音楽を繰り返し聴いたり、お気に入りの本を何度も読み返したりするのと、どこか似ているのかもしれません。

今回は、子どもが同じ絵ばかり描くときの見守り方と、たくさん描かれた「同じ絵」を思い出として楽しく残すアイデアをご紹介します。

「同じ絵」に込められているもの

同じモチーフを繰り返し描く理由は、子どもによってさまざまです。はっきりとした答えがあるわけではありませんが、たとえば次のような気持ちが重なっていることもあるようです。

・「大好き」を何度も味わいたい:好きな乗りものやキャラクター、動物を描くこと自体が、うれしくて楽しい時間になっていることがあります
・「描ける」が自信になっている:一度うまく描けた絵は、子どもにとって安心できる得意分野です。何度も描くことで「できた」という手ごたえを確かめているのかもしれません
・少しずつ工夫を重ねている:大人の目には同じに見えても、本人は車両の数を増やしたり、ドレスの模様を変えたりと、毎回ちがうことに挑戦している場合もあります

「また同じ」と感じたときは、まずは「好きなものがあるって素敵だな」と受けとめてみるだけでも、親のほうの気持ちが少し軽くなるかもしれません。

声かけは「ちがい」に目を向けて

同じ絵を見せに来てくれたとき、どんな言葉を返せばいいのか迷うこともありますよね。そんなときは、前の絵との「ちがい」や、絵の中の「おはなし」に目を向けてみるのがおすすめです。

・「今日の電車は、どこに行くの?」:絵の中の出来事をたずねると、子どもが想像している世界を教えてくれることがあります
・「この前より窓がたくさんあるね」:気づいた変化を具体的に言葉にすると、「ちゃんと見てくれている」という安心感につながりやすくなります
・「ここ、どうやって描いたの?」:描き方を教えてもらう側にまわると、子どもが先生役になって、うれしそうに説明してくれることもあります

反対に、「たまにはちがうものを描いたら?」という言葉は、子どもによっては「この絵はよくないのかな」と受けとってしまうこともあります。ほかのモチーフに触れてほしいときは、無理に勧めるより、図鑑や絵本、おでかけ先で新しい「好き」に出会う機会をさりげなく増やしておくくらいがちょうどよいかもしれません。

並べてみると「成長の記録」になる

同じモチーフの絵がたくさんあることは、実は思い出を残すうえでは大きな魅力でもあります。同じものを描いているからこそ、時間をおいて並べたときに、変化がとても分かりやすいのです。

・月に1枚、「今月の電車」を選んで取っておく:全部を残すのは大変でも、月ごとに1枚ずつ選んでおけば、1年で12枚の「成長の記録」になります
・日付を書いて、時系列に並べてみる:半年前の絵と今日の絵を並べると、線の勢いや細かさ、色づかいのちがいに、親子で驚くことがあります
・子どもと一緒に「いちばん好きな1枚」を選ぶ:「どれがお気に入り?」とたずねると、大人とはちがう基準で選ぶことも。その理由を聞いてメモしておくと、あとで見返すときの楽しみが増えます

秋は、春から描きためた絵がちょうど半年分たまってくる時期でもあります。週末に少し時間をとって、同じモチーフの絵を床いっぱいに並べてみるのも楽しいですよ。

「シリーズ作品」として楽しむアイデア

繰り返し描かれた絵は、ひとつの「シリーズ」として楽しむこともできます。たとえば、こんな残し方はいかがでしょうか。

・専用のファイルやスケッチブックをつくる:「電車の絵」「お姫さまの絵」など、モチーフごとにまとめると、子どもにとっても自分だけの作品集になります
・壁に並べて「〇〇シリーズ展」を開く:同じテーマの絵を横一列に飾るだけで、ちょっとした展覧会のような雰囲気になります
・絵をつなげて、おはなしにする:何枚もの電車の絵を順番に並べて、「出発」「トンネル」「到着」のように物語をつけると、手づくりの絵本のように楽しめます

わたしたちが作っている「コノミュー」は、子どもの作品を写真で残して、家族で見返せるアプリです。撮った絵をもとにキャラクターをつくったり、絵本のようにまとめたりすることもできるので、お気に入りのモチーフが「わが家の主人公」になるかもしれません。たくさんの「同じ絵」を残しておく場所のひとつとして、気軽に使っていただけたらうれしいです。

好きなものを描き続けられる今を、いっしょに楽しんで

子どもの「好き」は、成長とともに少しずつ移り変わっていきます。毎日のように描いていた電車やお姫さまも、気づけばいつの間にか描かなくなっていた、ということもよくあります。そう考えると、同じ絵を夢中で描き続けている今の時間は、とても貴重なひとときなのかもしれません。

「また同じ」と思ったら、その絵のなかの小さなちがいを、子どもと一緒に探してみてください。何十枚もの同じ絵は、いつか見返したとき、「この頃は本当にこれが好きだったね」と家族で笑い合える、かけがえのない記録になるはずです。

Konomew

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