ハロウィンが終わると、街は少しずつクリスマスの準備を始めます。おもちゃのカタログを広げながら「サンタさんに何をお願いしようかな」と考える子どもの姿に、思わず頬がゆるむ方も多いのではないでしょうか。
その季節にだけ生まれるのが、子どもからサンタさんへの手紙です。たどたどしい字や、ほしいおもちゃを一生懸命に描いた絵。クリスマスが終わったあと、引き出しの奥にしまったまま、どこにいったか分からなくなってしまった…という声もよく聞きます。
今回は、サンタさんへの手紙を親子で楽しむアイデアと、受け取ったあとに「冬の成長記録」として残していく工夫をご紹介します。
サンタさんへの手紙は「その年の好き」が詰まった記録
サンタさんへの手紙には、そのときの子どもがいちばん夢中になっているものが、まっすぐに表れます。電車、ぬいぐるみ、変身グッズ、ブロック。毎年の手紙を並べてみると、好きなものの移り変わりがそのまま見えてきます。
また、手紙には「ほしいもの」だけでなく、「いいこにしてたよ」「トナカイさんにもにんじんあげるね」といった、子どもらしいひと言が添えられていることもあります。そうした言葉は、その年齢のその子にしか書けないものです。
写真や動画にはなかなか残らない、子どもの頭の中の「わくわく」が形になったもの。そう考えると、クリスマスが終わったあとも大切にとっておきたくなりますね。
字が書けなくても大丈夫。年齢に合わせた手紙の楽しみ方
「まだ字が書けないから」と、手紙をあきらめる必要はありません。子どもの年齢や得意なことに合わせて、自由な形で楽しんでみてください。
・ほしいものを絵で描く:小さな子なら、ほしいおもちゃの絵だけでも立派な手紙になります。ぐるぐる線でも、本人が「これはくまさん」と言えば、それがお願いごとです
・大人が聞き書きする:子どもが話す言葉を、大人がそのまま書き取ってあげる方法です。言い回しを整えすぎず、「さんたさん、あのね」といった口ぐせも残しておくと、あとで読み返したときに声まで聞こえてくるようです
・カタログを切り貼りする:おもちゃのチラシやカタログから、ほしいものを切り抜いて貼るのも楽しい方法です。はさみやのりを使う工作の時間にもなります
・なぞり書きに挑戦する:ひらがなに興味が出てきた子なら、大人がうすく書いた字をなぞってもらうのもおすすめです。自分の名前だけでも書けると、誇らしい気持ちになれます
・サンタさんへの「ありがとう」も書いてみる:お願いごとだけでなく、去年のプレゼントのお礼や、サンタさんへの質問を書いてみるのも楽しいものです。「サンタさんはなにがすき?」なんて問いかけに、思わずくすっとしてしまうかもしれません
封筒やシールで飾りつけをするだけでも、子どもにとっては特別な作業になります。上手に書くことより、楽しく準備する時間そのものを味わってみてください。
受け取ったあとの手紙、どう残す?
手紙をどう「受け取る」かは、ご家庭によってさまざまです。窓辺やツリーの下に置いておく、という家庭もあれば、おうちの人が預かっておくという家庭もあるでしょう。いずれにしても、子どもの目に触れないところで、そっと保管しておく工夫が必要になります。
・まず写真に撮っておく:受け取ったらすぐに、手紙全体と、絵や字のアップを撮影しておきましょう。実物をしまい込んでも、写真があればいつでも見返せます
・日付と年齢を書き添える:写真のメモや、実物の裏の目立たないところに「2026年 4さい」などと記録しておくと、何年か後に並べたときに分かりやすくなります
・そのときのエピソードもメモする:「最後まで2つのおもちゃで迷っていた」「サンタさんにクッキーを用意すると言っていた」など、手紙を書いたときの様子も残しておくと、思い出がより立体的になります
・実物は「クリスマスの箱」にまとめる:手紙や、クリスマスに描いた絵、ツリーの飾りに作った工作などを、ひとつの箱やファイルにまとめておくと、毎年同じ場所に増やしていけます
・しまう場所は子どもの手が届かないところに:サンタさんを楽しみにしている時期は、見つかってしまわないよう、クローゼットの上段など大人だけが分かる場所に保管しておくと安心です
わたしたちが作っている「コノミュー」は、子どもの作品を写真で残して、日付やメモと一緒に家族で見返せるアプリです。毎年のサンタさんへの手紙をアルバムのように並べたり、離れて暮らす祖父母とそっと共有したりする場所として、気軽に使っていただけたらうれしいです。
毎年並べて見返す、冬だけの楽しみ
サンタさんへの手紙は、1年に1通だけ増えていく、少し特別な記録です。毎年のクリスマス前に、去年や一昨年の手紙の写真を大人がこっそり見返してみるのも楽しい時間です。
「この年はまだ絵だけだったね」「ここから自分で名前が書けるようになったんだ」と、字や絵の変化に気づくことがあるかもしれません。好きだったものが、恐竜から電車へ、電車からゲームへと移り変わっていく様子も、成長のひとつのしるしです。
そして、子どもが大きくなってサンタさんの手紙を書かなくなる日も、いつかやってきます。そのときにこれまでの手紙を見せるかどうか、どんなふうに伝えるかは、それぞれの家庭のペースで考えればよいことです。大切にとっておいた手紙が、いつか親子で笑いながら見返せる宝物になるかもしれません。
今年の手紙も、きっと今年だけの宝物
毎日の忙しさの中で、クリスマスの準備はつい「やることリスト」になってしまいがちです。でも、子どもが真剣な顔でサンタさんへの手紙に向かう時間は、今しか見られない、かけがえのないひとときでもあります。
字がゆがんでいても、絵がはみ出していても、それはその年のわが子が精いっぱい伝えようとしたしるし。今年届く1通も、どうかやさしく受け取って、そっと残しておいてあげてください。何年かたって見返したとき、きっと家族みんなの心をあたためてくれるはずです。
