寒くなってきて、おうちで過ごす時間が増えてくると、「お絵かき道具をそろえ直そうかな」と考える方も多いのではないでしょうか。売り場に行くと、クレヨンにクレパス、色鉛筆、水性マーカーと種類がたくさん。「うちの子にはどれがいいんだろう」「いくつも買ったほうがいいの?」と、迷ってしまうこともありますよね。
実は、お絵かき道具に「これが正解」というものはありません。子どもの手の大きさや描き方のくせ、好きな描き心地によって、ぴったりの道具は少しずつちがいます。だからこそ、それぞれの特徴をざっくり知っておくと、選ぶのがぐっと楽しくなります。
今回は、代表的なお絵かき道具の特徴と選び方のヒント、そして道具ごとにちがう「作品の残し方」のコツをご紹介します。
まずは道具ごとの「描き心地」を知っておこう
よく見かけるお絵かき道具には、それぞれ得意なことがあります。おおまかな特徴は次のとおりです。
・クレヨン:比較的かためで、手が汚れにくいものが多いのが特徴です。太めのものは握りやすく、紙の上をぐるぐると動かすなぐりがきの時期から親しみやすい道具のひとつです
・クレパス(パス類):クレヨンよりやわらかく、少ない力でも色がのびやかにつきます。色を重ねたり、指でこすってぼかしたりする楽しみ方もできます
・色鉛筆:細い線や小さな模様が描きやすく、ぬり絵や細かい絵が好きになってきた頃に活躍します。芯の太いタイプや三角形の軸など、握りやすさを工夫したものもあります
・水性マーカー:軽い力ではっきりした色が出るので、色の鮮やかさに子どもが喜ぶことも多い道具です。キャップの開け閉めや、服についたときの落としやすさも確認しておくと安心です
どの道具を選ぶときも、パッケージに書かれている対象年齢や注意書きには目を通しておきましょう。小さな子が口に入れてしまいそうな時期は、大人がそばで見守れるときだけ使う、というルールにしておくのもひとつの方法です。
選ぶときは「子どものいま」に合わせて
年齢の目安も参考になりますが、それ以上に大切なのは、目の前の子どもがどんなふうに描いているかを見てみることです。たとえば、こんな視点で選んでみてはいかがでしょうか。
・握り方を見てみる:手のひら全体でぎゅっと握っているなら太めのもの、指先で持てるようになってきたら細めの色鉛筆も、というように、持ちやすさを優先すると描くこと自体が楽しくなりやすいです
・描き方のくせを見てみる:紙いっぱいに大きく描くのが好きな子もいれば、小さな絵をたくさん描くのが好きな子もいます。大きく描く子にはのびのび色がつく道具、細かく描く子には線が描きやすい道具が合うかもしれません
・本人に選んでもらう:お店で試し描きができるなら、実際に手に取ってもらうのもおすすめです。「これがいい!」と自分で選んだ道具は、それだけで特別なものになります
最初から全種類をそろえる必要はありません。ひとつの道具に慣れてきたら、誕生日やクリスマスなどのタイミングで新しい種類を足していくと、「新しい道具が来た!」という楽しみも生まれます。
道具をしまう場所も、描く楽しさの一部
せっかくの道具も、出すのが面倒だと使う機会が減ってしまいがちです。反対に、片付けが大変だと親のほうが「今日はやめておこうか」と言いたくなることもありますよね。
・カゴやトレーにひとまとめにする:紙と道具をひとつのカゴに入れておけば、テーブルに置くだけでお絵かきの準備が完了します
・子どもの手が届く場所に置く:「描きたい」と思ったときに自分で取り出せると、遊びの流れが途切れにくくなります
・色の数はあえて少なめに出す:たくさんの色が一度に出ていると、選ぶのに迷ったり、散らかりやすくなったりすることも。小さな子には数色だけ出しておくと、かえって集中して描けることがあります
短くなったクレヨンや、折れてしまった色鉛筆も、すぐに捨てずに「ちびクレヨン箱」にまとめておくと、寝かせて広い面をぬる遊びなどに使えて楽しいですよ。
画材によってちがう、作品の残し方のコツ
使う道具が変わると、描きあがった作品の扱い方にも少しずつちがいが出てきます。残しておきたい一枚があるときは、こんなポイントを意識してみてください。
・クレヨン・クレパスの絵:重ねたときにこすれて色がほかの紙に移ることがあります。間にうすい紙をはさんでおくと、色移りを防ぎやすくなります
・色鉛筆の絵:線がうすく繊細な分、写真に撮るときは自然光の入る明るい場所で撮ると、色合いがきれいに残りやすくなります
・マーカーの絵:鮮やかな色は、直射日光の当たる場所に長く飾っていると色あせしやすいことがあります。お気に入りの作品は、早めに写真に残しておくと安心です
そして、どの道具で描いた絵にも共通しておすすめなのが、「どの道具で描いたか」を一緒にメモしておくことです。「はじめての色鉛筆で描いた絵」「誕生日にもらったマーカーで最初に描いた絵」といったひと言があるだけで、あとから見返したときの思い出がぐっと豊かになります。
わたしたちが作っている「コノミュー」は、子どもの作品を写真で残して、家族で見返せるアプリです。作品と一緒にメモを残したり、お気に入りの絵をキャラクターや絵本のようにまとめたりすることもできます。画材ごとにちがう作品の雰囲気を、気軽に記録しておく場所のひとつとして使っていただけたらうれしいです。
道具選びも、親子の思い出のひとつに
お絵かき道具は、子どもが「描きたい」という気持ちを形にするための大切な相棒です。高価なものや、たくさんの色がそろったものでなくても、本人が「描きやすい」「この色が好き」と感じられれば、それがいちばんの道具なのだと思います。
迷ったときは、ぜひ子どもと一緒に選んでみてください。「どの色から使う?」「最初に何を描こうか」と話しながら道具をそろえる時間も、きっとかけがえのない親子の思い出になるはずです。
