Konomew Journal

親子で一緒に描く「合作お絵かき」のすすめ。秋の夜長に楽しむ遊び方と、ふたりの作品の残し方

秋の夜、ランプの灯る和室のちゃぶ台で、親子が並んで1枚の紙にクレヨンで一緒に絵を描いている水彩イラスト
Exhibit — 親子で一緒に描く「合作お絵かき」のすすめ。秋の夜長に楽しむ遊び方と、ふたりの作品の残し方

日が暮れるのが早くなって、夕ごはんのあとの時間をおうちで過ごすことが増えてきました。「ママも描いて!」「パパはこれ描いて!」と、子どもにペンを差し出されたことはありませんか。

そう言われると、「絵は苦手だから…」とつい遠慮してしまう大人も多いかもしれません。でも、子どもが求めているのは上手な絵ではなく、「一緒に描いてくれること」そのものなのかもしれません。

今回は、親子で1枚の紙に描く「合作お絵かき」の楽しみ方と、ふたりで描いた作品を思い出として残す工夫をご紹介します。秋の夜長のちょっとした遊びとして、気軽に試してみてください。

「合作お絵かき」ってどんな遊び?

合作お絵かきは、親子でひとつの絵を一緒に完成させる遊びです。大人が描いたものに子どもが描き足したり、子どもの線から大人がおはなしを広げたり。決まったルールはなく、ふたりで描けばそれだけで「合作」になります。

この遊びのよいところは、大人の絵の上手・下手がほとんど関係ないことです。丸や四角だけでも、子どもにとっては十分に楽しい「お題」になります。むしろ、大人の少し不格好な絵を見て子どもが笑ったり、「ちがうよ、こう描くんだよ」と得意げに教えてくれたりするのも、合作ならではの楽しい時間です。

ひとりで描く絵とはまた違って、相手の線に合わせて考えたり、ふたりで相談したりする場面が自然と生まれます。会話をしながら描くので、子どもが今どんなことに興味を持っているのかが見えてくることもあります。

今夜から試せる、合作お絵かきの遊び方

特別な道具はいりません。大きめの紙と、クレヨンやペンがあれば始められます。子どもの年齢や気分に合わせて、こんな遊び方を選んでみてください。

・交代で描き足す「リレーお絵かき」:大人が丸をひとつ描いたら、子どもが目をつける。次に大人が耳をつけて、子どもがしっぽを描く…と、交代で描き足していきます。最後に何ができあがるかわからないところが楽しいポイントです
・「続きを描いて」遊び:大人が家や木、道などの背景だけを描いて、「ここに誰が住んでいるかな?」と子どもにバトンタッチ。反対に、子どもの描いた生きものに大人がおうちや食べものを描き足してあげるのも喜ばれます
・大きな紙に「ふたりの町」をつくる:模造紙や、包装紙の裏などを広げて、道や線路、お店を少しずつ描き足していきます。一度で完成させなくても、何日かかけて広げていくのもおすすめです
・なぐりがきから見立て遊び(小さな子と):まだ形が描けない時期なら、子どものぐるぐる線を見て「これ、ひつじさんみたい!」と大人が目や足を描き足してみましょう。自分の線が何かに変身する体験は、小さな子にとってもうれしいものです
・色を分担する:大人が線を描き、子どもが色をぬる。役割を分けると、少し長めの作品にもふたりで取り組みやすくなります

一緒に楽しむための、ちょっとした声かけのコツ

合作お絵かきは、大人が「うまく完成させよう」とがんばりすぎないことが、楽しく続けるいちばんのコツです。

・主役は子どもに:大人は描きすぎず、子どもが描きたくなる「すきま」を残しておくと、自分のアイデアを出しやすくなります
・思いがけない線も歓迎する:大人が描いた顔に、子どもが大きな角を描き足しても「わあ、強そうになったね!」と受け止めてみましょう。予想外の展開こそ、合作の楽しさです
・「これはなに?」と聞いてみる:子どもの描いたものを決めつけずに尋ねると、思いがけないおはなしが返ってくることがあります
・大人も楽しむ:「次は何を描こうかな」と大人がわくわくしている姿は、子どもにもちゃんと伝わります
・おしまいは子どもと決める:「これで完成にする?」と相談して終わると、ふたりで作り上げた満足感が残ります。途中で飽きてしまったら、そこで終わりにして大丈夫です

時間は10分ほどでも十分です。寝る前のちょっとしたひとときや、お休みの日の午後など、無理のない範囲で取り入れてみてください。

ふたりで描いた作品の残し方

合作の絵には、子どもの線と大人の線が一緒に残っています。何年かたって見返したとき、「このときはこんなふうに一緒に描いたんだな」と、その日の会話まで思い出せるかもしれません。

・描いた人の名前と日付を書いておく:裏や余白に「ママと〇〇 2026年10月」のように書き添えておくと、合作だったことがひと目でわかります
・そのときの会話をメモする:「このおばけは、おやつが好き」「この電車はおばあちゃんの家まで行く」など、描きながら生まれたおはなしも一緒に残しておくと、見返す楽しみが広がります
・大きな作品は写真で:模造紙などの大きな作品は、しまう場所に困ることも。全体と、お気に入りの部分をアップで撮影しておけば、実物を手放すときも気持ちの整理がしやすくなります
・毎年同じテーマで描いてみる:たとえば「ふたりで描くおうちの絵」を毎年秋に描くと、子どもの描き足す部分が少しずつ増えていく様子を見比べられます

わたしたちが作っている「コノミュー」は、子どもの作品を写真で残して、日付やメモと一緒に家族で見返せるアプリです。合作の絵をおはなしと一緒に記録したり、離れて暮らす祖父母と共有したりする場所として、気軽に使っていただけたらうれしいです。

上手じゃなくていい、一緒に描いた時間が宝物

子どもと並んで同じ紙をのぞきこみ、「次はどうする?」と笑い合う時間は、毎日の忙しさの中ではなかなか作れない、ゆっくりとしたひとときです。できあがった絵が少しくらいちぐはぐでも、それはふたりで描いたしるし。

「ママも描いて」と言われたら、今夜は少しだけペンを持ってみませんか。きっとその1枚が、何年たっても家族で見返したくなる、あたたかな思い出になるはずです。

Konomew

わが子の作品も、“ちいさな美術館”に。

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