秋が深まるこの時期、保育園や幼稚園で「お芋掘り」に出かけるご家庭も多いのではないでしょうか。泥だらけの靴と一緒に、得意げな顔でおいもを抱えて帰ってくる子どもの姿は、この季節ならではの光景ですよね。
そして数日後、園から持ち帰ってくるのが「お芋掘りの絵」。画用紙いっぱいに描かれた大きなおいも、紫色のクレヨンでぐるぐるとぬられたつる、土の中に並ぶたくさんの線。「これ、何本掘ったの?」と聞きたくなるような、迫力のある一枚に出会うこともあるかもしれません。
行事のあとの絵は、ほかの作品が増えていく中で、つい他の紙と一緒に積み重ねてしまいがちです。今回は、お芋掘りの絵をもっと楽しむための見方や声かけ、そして秋の思い出として無理なく残すコツをご紹介します。
お芋掘りの絵には「体験」がそのまま描かれている
お芋掘りの絵がおもしろいのは、目で見たものだけでなく、からだで感じたことがそのまま表れやすいところです。
・おいもがとても大きい:実物よりずっと大きく描かれたおいもは、「重かった」「なかなか抜けなかった」という気持ちの表れかもしれません
・土の中まで描いてある:地面の下におおきなおいもがいくつも並んでいる絵は、「土の中にこんなにあったんだ」という驚きを伝えてくれているようです
・友だちや先生が登場する:一緒に掘ったお友だちや、つるを引っぱってくれた先生が描かれていることも。その日の楽しかった場面が切り取られています
・虫やミミズがいる:土の中で見つけた小さな生き物を、しっかり描き込む子もいます。大人が見落としがちな発見が詰まっているのも、子どもの絵ならではです
上手かどうかよりも、「この子はお芋掘りのどこが心に残ったのかな」という目で見てみると、一枚の絵からたくさんの話が見えてくるはずです。
絵をきっかけに、お芋掘りの話を聞いてみよう
行事の当日は、子どもも疲れていて「たのしかった」のひと言で終わってしまうこともありますよね。数日たって絵を持ち帰ってきたときは、あらためて話を聞くちょうどいいタイミングです。
・描いてあるものを指さして聞く:「このおいも、どれくらい重かった?」「これはだれ?」と、絵の中のものを具体的に聞くと、子どもも答えやすくなります
・気づいたことをそのまま伝える:「土の中にこんなにたくさんあったんだね」「つるがぐるぐるしてて楽しそう」など、見つけたことを言葉にすると、「ちゃんと見てもらえた」と感じやすくなります
・家族の思い出とつなげる:持ち帰ったおいもを料理したなら、「あのおいも、焼きいもにしたね」と話をつなげてみるのも楽しいものです
子どもが話してくれたことは、その日のうちにメモしておくのがおすすめです。時間がたつと、大人も子どもも細かいことは意外と忘れてしまうもの。「いちばん大きいのはパパの顔くらいだった」といった言葉は、あとで読み返すと思わず笑顔になる宝物になります。
「おいもの絵」と「本物のおいも」を一緒に残す工夫
お芋掘りの絵は、実際の体験とセットで残しておくと、思い出がぐっと立体的になります。
・絵とおいもを並べて写真に撮る:持ち帰ったおいもと、描いた絵を並べて撮っておくと、「絵ではこんなに大きいのに、実物はこのくらい」という比べっこが楽しめます
・子どもと一緒に撮る:絵を持った子どもの写真は、その年の背の高さや表情も一緒に残せます。毎年同じ行事があるなら、同じ構図で撮っておくと成長の記録にもなります
・料理の写真もひとまとめに:焼きいもや大学いも、スイートポテトなど、おいもが料理に変わった様子もあわせて残しておくと、「お芋掘りの秋」が一つの物語のようにまとまります
紙の作品そのものは、季節の間だけ冷蔵庫や壁に貼って楽しみ、そのあとは「今年の秋の一枚」として保管用のファイルにしまう、という流れにしておくと、増えすぎずに続けやすくなります。
毎年の行事の絵は、成長を見返す手がかりになる
お芋掘りのように毎年ある行事の絵は、並べて見返すと変化に気づきやすいのも魅力です。年少のころは紫色のかたまりだったおいもが、翌年にはつるや葉っぱが描き込まれ、さらに次の年には友だちとの会話まで描かれている…。そんなふうに、同じテーマだからこそ見える成長があります。
わたしたちが作っている「コノミュー」は、子どもの作品を写真で残して、家族で見返せるアプリです。作品にメモを添えたり、お気に入りの一枚をキャラクターや絵本のようにまとめたりすることもできます。毎年の行事の絵をためていく場所のひとつとして、気軽に使っていただけたらうれしいです。
泥んこの一日を、親子の思い出に
お芋掘りの絵には、土のにおいや、おいもの重さ、友だちと笑い合った時間が、子どもなりのかたちで詰まっています。全部を立派に残そうとしなくても大丈夫。絵を一緒に眺めて話を聞き、ひと言メモと写真を残しておくだけで、その秋の思い出はずっと色あせにくくなります。
今年のお芋掘りの絵が届いたら、ぜひ「どんなおいもだった?」と声をかけてみてください。きっと、子どもの目から見た、ちょっと特別な秋の一日を教えてくれるはずです。
